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2012.07.15 Sunday

マラウイでお誕生日

 

相も変わらずご無沙汰しております。

大丈夫。生きてます。


楽しいことも、嬉しいことも、辛いことも、悲しいことも、

全てひっくるめて、充実した日々を送っております。


一応、残りが半年を切りました。

活動をまとめ始めるのと同時に、このブログに関しても、

(発信・記録の意味合いで)まとめ始めないとなぁ、と。

もう大分遅いですけどね…。


さて、そんな中、マラウイで二度目の誕生日を迎えました。

この国でのお誕生日のディナーには、ちょっと豪華にお肉と、ファンタ。

(勿論、裕福な家庭は、ケーキとか食べるのでしょうけど)


自分は、自分への誕生日プレゼントとして、半ば強引に…

生徒達に「Happy Birthday」の歌を歌ってもらいました。

でも、楽しんでもらったみたいで何より。


ちなみに「Happy Birthday, DEAR〜♪」のところは、

「Happy Birthday, UNCLE K〜♪」と歌ってくれました。



自分は誕生日が好きです。

いくつになっても、誕生日を楽しく迎えられる、

そんな人間でありたいなと、

誕生日を迎える度に思うのです。

今年も然り。


沢山のお祝いのメッセージ、ありがとうございました!



あ、ちなみに、「アラフォー」やら「アラサー」やらの「アラウンド」は、

プラス・マイナス3歳らしいですよ。

ので、まだ「アラフォー」じゃないっ!

どーーーーーーんっ!

2012.03.13 Tuesday

マラウイから生徒達へ

 

先の記事にも書いたけども、日本に帰る際、沢山の教え子達から、

「会いたい」と連絡を貰いました。

高校で教えていた生徒達から、塾の生徒達から、家庭教師の生徒達から。

本当にありがとう。そして、本当にごめんよ。

全く会えなかったし、ほとんど連絡すらできませんでした。


結構なメールに「覚えてますかー?」と書いてあったけど、

大丈夫、覚えてます。

今まで累計して、多分1000人以上指導したことになるけど、

結構覚えているものだよ。似たような名前だと混乱することもあるけど…。


皆から「○○してくれたこと覚えてます」とか

「○○の話してくれたことが印象に残ってます」とか言って貰えると、

「ちゃんと伝えたかったことが伝わった生徒がいるんだな」と、

嬉しくなりました。ありがとう。


「感性を磨きなさい」とか、偉そうなことを言ってきたわけだけど、

ここアフリカに来る前は、同じことをアフリカの子供達に伝えてもよいものかどうか、

不安な部分もありました。

「感性を磨く」とか、学校における勉強の本筋とは少しずれるわけで(本当はずれないんだけど)、

そもそも日々の生活に困って、ギリギリの状態で勉強している彼らに、

そんな悠長なことを言っていいものかどうか。


一つの教室に130人程の生徒が机も椅子も教科書も無く地べたに座っている、

「授業料払っていない」

「制服ちゃんとしてない」

「時間通りに来ない」

そんな理由でクラスの4/5の生徒が授業中に強制的に家に返されてしまう、

そもそも数年に数人しか大学に行けず、進学しない生徒も就職口はないので、

卒業しても家にいるだけ(もしくは畑仕事、自分が食べる分の)、

勉強したくても、お金や何やらの問題で勉強できない、

でも結局学校に来ても真面目に勉強しない…

そんな生徒達と接する中で行き着いた答えは、やはり同じところでした。


勉強において大切なのは「何を知識として得るか」ではなく、

「知識を得る過程で何を感じ、何を学び取るか」

(勿論、知識を得る事も大切ではあるけど)。

テストや資格試験の為に勉強するわけだけど、

それをどう自分の中で消化するか。

自分は不真面目な学生だったので、大して勉強しなかったけど、

でも、勉強して得た知識よりも、その中で自分が考えたこと、感じたことの方が

今の役にたっています。

お金に直結するかどうかは別にして、自分の人生を楽しくしてくれているのは、

そっちの方だな。


でも、何かを感じ取る為には、「感じ取る練習」が必要。

そのためには、常にアンテナを目一杯広げて、色々な物事を吸収する。

吸収したら、その吸収したものを「消化する」過程で、

自分の頭、経験でしっかり「判断」しなきゃいけない。

日本は情報が溢れてるから、その沢山の情報を、自分にとってどんなものなのか、

しっかりと見極める。

マラウイにおいては、情報が圧倒的に少ない。でも、情報が少ないからこそ、

メディアの力が物凄く絶大。自分で意識して情報を選びとらないと、すぐ流されてしまう。

中国の情報ばかり流されているから、

たとえ「自分は日本から来たんだ」と言っても、「嘘だぁ」と言われ信じて貰えないように…。


この国の中学、高校教育では「美術」や「音楽」、「体育」等の教科が一切無いんだよ。

絵の具や楽器に触った事のない生徒達がほとんどだし、

基礎身体能力は高いのに、それを伸ばす方法も知らない。

才能の素地は同じでも、やはりそれを伸ばすのは教育なのかな、と思います。

この国の子供達に足りないのは、その「感受性」ともう一つ「論理的思考能力」。

算数でも数学でも暗算の練習をほとんどしない。授業内で計算機を使用して計算するのが普通。

簡単な四則演算でも計算機を使って間違う…。

「論理的」に考えられないと、何が自分にとって本当に良くて、良くないか判断を誤ってしまうことが多い。

自分たち日本人にしてみれば、それが当たり前なんだけど、日本の教育カリキュラムは、

物凄く良く出来てる(どこを基準にするかにもよるけど)。

もっと自分が受けてきた教育を誇っていいと思う。

自分が感じたこと、考えたこと、学んだことを大切にしていい。


今、マラウイにいる生徒達がどんなに勉強しても、ほとんど社会で成功する機会がないのであれば、

そんな彼らはどうするべきか、限られた環境の中、自分で自分の人生を面白くするしかない。

皆に関しても同じ事。大学に入って、または社会に出る中で、自分で自分の人生を選びとり初めている人もいれば、

自分の今いる環境に悶々としている人もいるだろうけど、その自分にとって限られた環境の中で、

如何に自分の人生を面白くするか。面白く感じることができるか。

勉強するのも、遊ぶのも、仕事するのも、音楽やるのも、何するのも、楽しんだ者勝ち。

伝えたい事は結局同じ。


実り豊かな人生を送ってください。


日本に帰った際、友人の小学校教師に頼まれて、小学校の子供達に、マラウイと日本について話してきました。

そこでも、最終的に語った事は、上に書いたのと同じようなこと。


写真:埼玉のとある小学校で


まぁ、偉そうに色々書いたけども、そもそも自分自身が人生の迷い子なので、あまり説得力はないけども、

それでも、皆の人生の「豊穣」を願います。


また、9ヶ月後、お酒でも飲もうぜ。今度はゆっくりと。



【業務連絡】

メールくれた海外放浪中の斉藤遼太氏。連絡くれたし。連絡とりたいけれども、

マラウイ戻る前にメアドメモするのを忘れてしまった…。ごめん。

もしくは、彼の連絡先を知っている誰か、教えてくれると嬉しいです。

2012.03.13 Tuesday

マラウイから一時帰国

 

このブログでも告知して、帰ってきてからtwitterでも少しつぶやきましたが、

怒濤のように日本に帰り、嵐のようにアフリカに戻って来ました。


今回は弟の結婚式のために帰国。

任期中(来年1月まで)は、日本に帰国できるのが1回のみと決まっているため、

これでおしまい。


本当に沢山の人達に「会いたい」と言ってもらえて、幸せでした。

にも関わらず、ほとんどの人に会えず、挙げ句その声に返信すらできず、

本当にごめんなさい。

山梨にいたからとか、弟の結婚式の準備をしてたとか、

理由は探せば幾らでもあるのですが、やはり自己管理、スケジュール管理が

しっかりできていないことが原因。

相当な自己嫌悪に陥りました。

その繋がり達は自分にとって大切なのにね。



親の手料理をはじめ、寿司やら鰻やらタマゴガケゴハンやら普段食べられないものを

沢山食べました。そもそも日本人だからということもあるけど、でもやはり日本の

料理は美味しい。マラウイでは味付けが塩のみで行われることが多いので、

日本の料理は味が深い。そして丁寧。

他にも、バスや電車が時間通りに動いてる!とか、

(マラウイでは2時間位待ったりするのはザラ。電車は無い)

町行く人の歩くスピードが速すぎる!とか、

(マラウイ人の歩く速度は世界最遅らしい)

夜なのに明るい!とか、

コンビニ、商品ありすぎる!とか、

驚くポイントは沢山あったのだけど、

カウンターカルチャーショックと言える程の大きなズレは

そんなに感じていない自分がいました。

日本に着いて数日後には、携帯で乗り換えの最短検索をしながら、

満員電車に揺られている自分がいました。

もう少しズレを感じてみたかったけども…。


日本に帰って、一番強く感じたズレ、変化は、震災のことでした。

自分の家族にしても、親しい友人達にしても、ほとんどが関東圏に住んでいるので、

直接被災した人は少ないのだけど、それでも、人に会う度、必ずと言っていい程、

震災の話題が出ました。

勿論、震災時、自分が日本にいなかったので、敢えてその話をしてくれたのかも知れないけども、

それでも、自分が直接関われない無力感、歯痒さが蘇って来ると同時に、

無意識下にも爪痕を残す程、震災が広く日本人の感覚、考え方に影響を及ぼした事を、

改めて強く感じました。

ニュースを通じて入って来る情報はあくまで事実ではあるけども、

それによる変化を感覚レベルで肌で感じ取れたことには、結構ショックを受けました。



よく「マラウイのようなアフリカの途上国に行って、一番のカルチャーショックって何でした?」

と聞かれる事があります。勿論、ここでも驚きや発見は大小あるのだけど、

事実、一番驚いた事、感心したことは「日本が『国として』どれだけ素晴らしいか」ということでした。

面白くない答えであることは重々承知しながらも、やはりそう、日本は凄い。


ただ、ここでいう「日本の凄さ」は、所謂技術が発展しているとか、お金があって豊かとか、

そういうパッと見えるものではなくて(勿論そのパッと見える発達の度合いも、国民性とか

風土とかが深く関わっているのだけども)、

日本は「国が国として成り立ち、機能している」という部分に一番驚きました。

逆に言えば、「国が国として、きちんと機能していない国がある」ということに驚いた。

自分はある程度成熟した文化、社会システムの中で生活してきたわけで、

その中にいる限り、自分が属している社会がどれだけ成熟しているものなのか

(ここでは、どのレベルが「成熟している社会」と言えるかは保留)、

比べることはできても感じる事はできていなかったわけです。

例えば、政権が交代するような、日本史に残る程の大きな変化が社会にあったとしても、

それがすぐに市民の生活に影響を及ぼすことはないわけで、

それはきっと、社会それ自体がある種の主体性、自律性をもって、緩衝帯として機能できているからかなと。


ここマラウイでは、政治が市民の生活に直結しています。

大統領が気まぐれで放つ一言で、翌日から市民の生活が変わってしまう。

物価が上がる

(ここ一年で物価2倍…)、

生徒達は授業料を学校ではなく国に納めなければならない

(何故なら国にお金がないから。勿論学校にお金は降りて来ない)等、

社会システム自体が自律性を持ち得ない故に、システムを運営する政府の人々の人間性の影響を

直に受けてしまう。日本ではあり得ないこと。

きっと、それは歴史、国民性、そしてそれらを育んだ風土による影響が大きいのだろうけど、

そうした背景や現状を理解する為には、政治や経済をしっかり学ぶ必要があるんだろうな、

と感じました(そもそも日本にいた時はほとんど興味なし)。



肥大化した社会だからこそ、(震災によって)甚大なる被害が出てしまったんだ、

という意見もあるかと思いますが、成熟した社会だからこそ、それをスムーズに再構築することが

できるはず(勿論、そんなに道は短くはないだろうけども)。

日本の社会だって、沢山の深刻な問題を抱えてはいるけども、

でも、この震災がもし途上国で起きたならば、被害こそ少ないものの、

その災害からの復興には、日本以上の長い年月がかかるでしょう。


震災から一年。まだまだ道のりは長いと思います。

ただ急速に復興を目指すのではなく、

ゆっくりゆっくり着実に、奥底の傷を癒しながら、

復興の道のりを歩んでくれるといいなぁと、

日本から遠く離れたアフリカの地で思っています。



さて、長くなってしまったけども、これでおしまい。

今回残念ながら会えなかった方々、本当にごめんなさい。

また9ヶ月後に。


あぁぁ、あと9ヶ月だよ…。

お土産のリクエストはお早めに。



写真:あり得なく美しかった夕日


2012.02.23 Thursday

【私事】概況報告と一時帰国連絡

まだ生きてます。

もう半年以上もブログをまわしておらず、
恐縮の至りでありますが、まだ生きてます。

皆様お元気ですか?

私事ながら、諸々の事情で、

2月25日から3月6日まで、
日本に一時帰国することになりました。
滞在期間は短いですが、予定の合う方、
お会い出来るといいですね。
ちなみに、携帯ないので、
連絡はfacebookかe-mail、
もしくはここのコメントだとありがたいです。

そして、折角なので、乱暴な近況報告を。


【5月】
日本文化、地震に関する授業を行い、日本へのメッセージ作成。
それぞれのメッセージを張り合わせて国旗に。右半分はマラウイ、左半分は日本国旗。
宮城県庁に掲示。全校生徒、先生達と。



【9月】
アフリカ最大の音楽フェスの一つに数えられる(本当かどうかは知らない)、
Lake of Starsに参加した時のもの。Vampire WeekendとかThe Very Bestとか
Foalsとかと一緒。



【10月】
マラウイ湖はカタベイを訪れた時の写真。ボートの上。



近隣の学校集めて、サイエンスフェアを開いた時の写真。
学校群主催のサイエンスフェアはマラウイ初の試みだったので、新聞に載る。



【その他最近の様子とおまけ】
授業の様子。机、椅子無し。生徒は床。勿論教科書も無し。
多分1教室に130人程…。髪の毛伸びた。



学校で作ってる掲示板(のようなもの)。名付けて「Uncle Keijiban」。
日本語紹介とか、Weekly QuizとかScience & Culture Clubのお知らせとか。



おまけ。隣の子供が床にチョークで書いた絵。
渋くて好き。


2011.06.13 Monday

マラウイと似て非なるモノ(マクd…)

 さて、先日、マラウイのミッ○ーさんを紹介しましたが、

今回もギリギリなものを一つ紹介。


ディ○ニーも資本主義を代表するものの一つとして、批判をうけることがありますが、

こちらの企業は、まさにその代表格。そう、黄色と赤のあれです。



どーーーん。


黄色と赤のあれ。(一応、赤と黄色が逆になってる)

その名も「Macdouds(マクダウズ)」!

ギリギリです。


キャッチコピーは…



「Your Loving' It」

もう、よくわかりません。


メニューは勿論、似て非なるモノ。

しっかりシマも出ます。


一応、ハンバーガーも出ます。

ピザも出ます。

自分はカレーを食べました。


柳の下のドジョウを狙おうとしたって、そもそもマクドナルドのないこの国では、

全然効果がないだろうに…。



(おまけ)

日本に一時帰国した隊員へのお帰りメッセージ。

その隊員は「tammy」と呼ばれているので、ちょろっと拝借して作ってみました。

折り紙で。


(写真ブレブレ…)


2011.06.11 Saturday

マラウイとUncle K.

 このブログ「kyc. in africa」の”kyc.”は、

恥ずかしながら、自分の名前”キヨシ(輝由)”から来ています。


日本にいる時、音楽を通じて沢山の外国の友人ができましたが、

いまいち、覚えてもらいにくい。

(それでも”キヨシ”で通してましたが)


アフリカなら尚更かも知れないと思い、どんな呼び名がいいだろうか、

と考えていたんです。

「”kyc”だとアルファベットの羅列で覚えにくいだろうしなぁ」とか…。


結果辿り着いたのが、ただの「K」(ケイ)。


これなら、アルファベットだし覚えやすいだろうと、自己紹介の度に、


「名前は”キヨシ”だけど、”K.”って呼んでよ」


と言ってたんです。


ところが、ある時(といっても、もう4ヶ月位前の話ですが)、

現地訓練を受けていた宿泊先のマネージャーから、


「”K.”だけじゃなくて”Uncle K.”(アンクルK:Kおじさん)って名乗った方がいいよ」


という提案が。


(マネージャーのフレディ。頭の切れる好青年。マラウイでの親友)


どうやら、マラウイでは「おじさん」が親戚の中でも重要な位置を占めるらしく、

(結婚する際にも、おじさんの了解が必要だそう)

実際の親戚でなくとも、そんなに歳がいっていなくても、

「アンクル○○」という愛称がよく使われるそうです。


それを聞いてから、町を見回してみると、


「Uncle "○"'s Night Club」


なんて看板があったり、幾つもの「アンクル○○」が見つかるじゃないですか。


それからというもの、「おじさん」と口にする時の、

少しこそばゆい感じを胸に秘め(といっても、もう充分おじさんですが)、


「名前は”キヨシ”だけど、”Uncle K.”って呼んでよ」


ということにしています。


それからというもの、やっぱり親しみが湧くのか、

学校でも(授業外ですが)、町でも、遠くから「アンクルケーィ!」と

手を振ってくれます。


(学校での自分のデスク。近所学校に赴任中の内田隊員と打ち合わせ中。

机の右端を見ると…)


(しっかり自己主張)


お粗末!

2011.06.09 Thursday

マラウイの運び屋

 よくアフリカの写真や映像を見ると、頭に荷物を乗せて歩いている様子を見かけます。

ここ、マラウイも然り。



女性が水が入ったバケツを頭に乗せ、運んでいるのをよく見かけますが、

女性だけでなく、子供もお手伝い。

マラウイ人は、子供の時に、その運び方を覚えるそうです。

僕もチャレンジしてみましたが、頭の形が悪いのか(いや、悪いんですけども…)、

到底無理。


しかも、あれ、結構な重さのものを運んでいるですよね。

そして、手で支えずに歩ける。

首というか、体幹、バランス感覚が相当鍛えられているんでしょうね。


男性も、「ほら見ろっ」と言わんばかりに、重いものを運んでいます。


これとか、


(大量のトマト。一応、ひもで括られています)


これとか、


(大量の薪。疲れたんでしょうか?普段はちゃんとこいでいます)


いつも荷物の多い自分としては、この技術を習得できれば、相当楽なんだろうけども…。

2011.06.07 Tuesday

マラウイの主菜(おかず)

 一番最初の授業で「好きな食べ物は何?」という質問をしました。

すると、ほとんどの生徒が「シマ(*1)と○○」と答えました。

「○○」の部分には主菜(おかず)の名前が入るのですが、

必ず「シマと…」と答えることにビックリしました。

日本で同じ質問をしたら、「ご飯と○○」って答える人はほとんどいないですよね。

(勿論、中にはいると思うけど)


理由は幾つかあるんだろうけども、大きな理由の一つとしては、

主菜の種類の圧倒的な少なさによるんじゃないかな、と考えています。


例えば、大体どこのレストランに行っても、メニューは6つ以下。

主食として、


シマか、

ライスか、

チプシ(チップス、いわゆるフライドポテトのこと)


の3種類。


そのどれかに、主菜として、


チキン(ンクク:nkhuku)か、

ビーフ(ンゴンベ:ng'ombe)


の2種類。


この「3種類×2種類=6種類」しかないのです。

でも、大体どこのレストランに行っても、

「今日はライスはないよ」とか、「ビーフはもう終わり」とか、

その6種類はないんですけどね。


(ライス&ビーフ。よく食べます)


(チップス&チキン。ポテトが好きでよかった)


高級店に行くと、「チャンボ」と呼ばれる魚が、

これらのメニュー(主菜として)に加わります。お値段もするので、高級店のみ。


(調理の仕方は、お店によって違う)


(ちなみに、時々ヤギ肉も出てきます。マラウイではヤギ肉はかなりポピュラー。

ただ、家庭料理でよく使われるので、レストランではあまり出てきません。

豚肉も、ボトルストアと呼ばれる、立ち飲みの居酒屋の前で、炭焼きされてますが、

レストランでは見かけません。)


この主食と主菜が載ったお皿に、副菜として、

野菜(カボチャ等の葉を煮込んだもの)や豆(を煮込んだもの)が載っています。


値段はお店によってまちまちですが、200MK〜500MK(マラウイクワチャ)。

日本円に直すと、100円〜250円(1MK≒¥0.5)といったところ。


ただ、これはレストランでの話で、普通の家庭では肉は高級品なので、

そう頻繁には食べません。お祝い事がある時にヤギやニワトリを一頭(羽)買って来て、

捌いて皆で食べる位。

それ以外の時は、野菜や豆が主菜として出てきます。


ちなみに、マラウイではお米は少し高級食。

お米を常食することが、社会的ステータスと考えている人もいるそうです。

もともと米食の自分は、レストランでは大体お米を食べますが、

シマがメインのレストランでは、手でお米を食べることもしばしば。

パラパラなマラウイのお米の、食べにくいこと、食べにくいこと。


箸って素晴らしい。


*1…「マラウイと主食」参照

2011.06.05 Sunday

マラウイとチマンガ

 


少し早めの更新を。


メイズ(トウモロコシ)から作られるマラウイの主食、「シマ」ですが、

ケニアやタンザニア、ウガンダ等では「ウガリ」、ジンバブエでは「サザ」と、

国によって呼ばれ方こそ違えど、東アフリカでは結構一般的な主食のようです。


今、マラウイはメイズ収穫の季節。

国民の9割(!)が農業に従事するこの国では、どこの家の周りも、

収穫してきたメイズだらけです。


このように。




(それっぽくポーズをとる我が家のウォッチマン(ガードマン)、カムザティ氏)


写真に写っているのは、隣のお家のメイズ達。

このメイズを徐々に袋詰めにするため、しばらく家の前に放置しているようです。

(あー、勿論、僕のうちの周りもメイズだらけです。僕のものではないけども)


「ちょっと、量あり過ぎじゃないの?」


と思われるかもしれませんが、これ、一年分の食糧だそうです。

乾季で食糧がとれない間も、不自由しないよう、こうしてストックしておくのです。

日本で言うならば、どの家庭も、一年分のお米をストックしておく、

といったところでしょうか。(想像出来ませんが)


のんびりだ、のんびりだ、と言われるマラウイ人ですが、

(ある調査では、世界で一番歩くのが遅い人種はマラウイ人だそうです!)

彼らがのんびりなのは、何か問題があっても(お金が無くても)、

何とか食べて生きていける、という余裕があるからではないかな、

と密かに考えたりしています。

2011.05.30 Monday

マラウイと主食

しばらく、更新が空いてしまいました…。元気です。

=== 

生徒達からよく訊かれる質問で多いのが


「日本の主食は何なの?」


というもの。勿論、お米と答えます。

(ちなみに、マラウイではmphunga「ムプンガ」。

日本でいうお米「稲」は、マラウイでは「私(INE)」を指します。うーん。)


では、マラウイの主食は?



この、白いお餅のような塊が「シマ(nsima)」。

マラウイの主食です。


マラウィアンは大体、昼と夜に、このシマを食べます。

(自分も昼、夜、食べてます)

マラウイでは、至る所にメイズ(トウモロコシの一種。日本のモロコシより甘くない)が

生えています。このメイズの粉をお湯で練ったものがシマ。

良く言えば、お餅みたいな。

悪く言えば、中華まんの皮がビショビショになってしまったもののような…。

これを、手でちぎり、適当な大きさに手のひらで整えます。

後はディオと呼ばれる主菜を一緒に口へ。


ちなみに、マラウィアンにとって、シマは当たり前すぎる程の主食なので、

「日本にもシマはあるのか?」

ともよく聞かれますが、

「ないよ。多分存在すら知らないと思うよ」

と言うと大層驚かれます。


自分が当たり前に思っていることが、他の人にとっては当たり前でないこと。

僕自身も、この国で沢山の「当たり前」を崩されています。

時には自分の感覚を刷新される心地よさと共に。

時にはこの国を嫌いになりそうな程のカルチャーショックと共に。


でも、自分にとっての「当たり前」を見直すことは、本当に大切。


ところで、マラウイのレストランには、大体6種類位しかメニューがありません。

その理由は、マラウイの主食、主菜と大きく関わっているんですが、

そのお話は、また後日。



(木べらでシマを作る、隣の家のお手伝いさん、ブランディーナ。
彼女もうちの学校の生徒です。)